高P連キャリアガイダンス研修会が行われました。(広報部会)

10月8日(土)に県生活学習館にてキャリアガイダンス研修会が行われました。
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◇講演会◇
『私の海外体験』~外から観た日本/世界のサポーター~の演題にて、(株)ニッピー代表取締役 清水克彦氏の講演があり、諸外国で様々な体験を通じて日本と福井県を比べ、感じたことや今後の教育や子育てに参考数値を示して、高校生の進路問題などに役立つ講演でした。
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◇シンポジウム◇
「国際社会と子どもの将来」
とき:平成23年10月8日午後14:50~16:30
会場:県生活学習館多目的ホール
コーデイネータ:藤永賢一
パネリスト:清水克彦(講師)、小南正一、赤澤由紀子、
       新谷正浩、野瀬真由美
記録:笹田和子 
○自己紹介 
 小南:長男20歳学生、次男高校2年生、長女中学生
 赤澤:長女高校3年生、長男高校2年生、次女中学2年生
 新谷:長男高校3年生、長女高校2年生
 野瀬:長女高校3年生、長男中学生
○パネルデイスカッション
1.ご自身の子どもの夢について話し合ったことはあるか
小南:
話し合っている。
長男は小さい時から、家業を継ぐといい続け、現在、商業系の大学で勉強している。
次男は、突然アメリカに行きたいと言い出した。目的は行ってから決めると言うが、どう対応したものか思案中である。
赤澤:
話し合っている。
長女は、歌手、舞台俳優、医者、看護師と夢が変わってきているが、現在は看護師を目指して受験勉強中である。
次男は、小さい頃は俳優になりたいといっていた。(小学校の頃、劇でごんぎつねを演じ会場中を泣かせた)今は、警察官になりたいそうだ。
次女は、手先も器用でおしゃれに興味があり、美容師か服飾関係と言っている。基本的に、歌手のように無理かなと思っても応援している。
新谷:
長男は電気系であるが、自動車関係に変わりたいと言った時期もあるが、3月の震災を経て、電気系のまま進むようである。
長女は、小さい頃から絵が得意であり美術系の大学に進みたいようで、積極的にオープンキャンパスで情報収集している。
野瀬:
長女は、就職する際に初めて自分で「介護の仕事がしたい」と言った。無理かとも思ったが、今まで何かになりたいと言ったことがなかったので応援したい。
長男は、ころころと夢が変わっている。これからも、いろんなことと出会い夢は変わっていくだろうと思う。
2.なぜ、日本の子どもは夢を持てなくなったのだろうか。
清水:
成熟国家日本が、どうなったか。子どもたちが夢をもてない現状である。子どもの夢は親の夢だったことが多い。私の夢は私の夢でないといけない。大学資金や結婚
資金まで出す親は日本だけで、世界から見てもおかしい。私の夢(にかかるお金)は私が準備すべきだろう。そして、どうしてそうなったかと言われれば「日本が平和」だからだと思う。
3.前段の講演で、外国の方とのコミュニケーションを数字でとるとは?具体的にどうしているのか。
清水:
世界中で一番話されている言語は中国語で次はラテン語である。その中で、比較的どの国でも「数字」は捉えやすい。数字を使えば共通の話題になる。
4.前段の講演で、番組編成について、放送局に訴えるべきだと言われたが、詳しくお聞かせいただきたい。
清水:
福井で放映されている番組編成を調べたところ、バラエテイ番組が非常に多かった。日本はマスメデイアの情報を信じ込みすぎる傾向があり、自分はどう思うかということは考えない。海外では、一般的に午後9時~10時で番組が終了している。あとは家族の時間ということである。番組を放映している時間が少ないので、いい番組を放映しないと視聴者に見てもらえない。福井の放送局にも、いい番組編成をしてもらえるように市民が声を上げることも大切だと思う。
5.年間通すと、子どもが学校にいる時間は18%。自宅の二階に少女を住まわせていたことを家族が全く知らなかった事件や自分の親が死亡して白骨化した事件など、親とコミュニケーションをとっていない事件が発生しているが、PTAの特に父親はどのように子どもとコミュニケーションをとっているか。
新谷:
話題をつかむのに苦労しているが、兄妹仲が良く、兄から妹、妹から母、母から父と話が入ってくる。
小南:
夕食の時間を大切にしている。自営業なので夕食時間が、妻との取締役会議のようになっている。子どもたちがその内容を聞いているからか、長男は家業を継ぎたいと言ってくれている。
そして、母親の存在が大きいと思うが、あいさつを大切にし、そのときに握手をするようにしている。
清水:
メキシコでは、結婚3年で50%離婚している。結婚の仮免許制度が必要か。ラテン系は熱しやすく冷めやすいようだ。
国の豊かさの反映になると思われるが、家族と食事をすることを大切にする。国が豊かであれば家族と食事をとることができる。貧しければ、三食とることができず、一緒に食事をするどころではない。海外では、夕食は家族と取ることが最優先されるので、日本の接待のような文化はない。夜はフリーにして欲しいという気持ちだ。
子どもの接点作りは大切だ。日本の特に男性は仕事100%になってしまいがちだが、海外ではプライベートが一番だ。スキンシップもよくとっている。子どもたちが、この家族なら話をしてみようかと思える場づくりが大切だ。
6.父親の出番というタイミングがあると思うが、ここぞという出番はどんなときだったか。
赤澤:
長男の高校進学の時、進路をどうするかという話になった時に、父親と長男とで向き合って話し合って決めた。娘とは車での送迎時に二人きりになるのでそこで話をしているようだ。
野瀬:
母親のいないときに、父親と子どもたちとで仲良くしているようだ。
7.PTA連合会では、県教育長懇談会が予定されているが、そのとき要望するのに何かヒントはないか。
清水:
日本人の礼儀正しさは海外でも賞賛されている。このことは教育と家族の伝統が育んできたことだろう。人間には強みと弱みがあるが、学校はそれを見てると思う。
学校と親で子どもの弱みを早く見つけてあげて、いい方向に向けてあげることができるとよい。一番目探しよりも40番目の子の強みを見出して、弱みを強みに変えるのがPTAネットワークでできることではないだろうか。
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